last-modified: 2010-10-07 (木) 17:45:56 (4921d)[変更箇所]
企画: 力触覚の提示と計算研究会
日時(予定): 2010年9月16日(木)9:30-11:00
会場(予定): Room1(8号館304)
座長: 黒田 嘉宏(大阪大学)、仲谷 正史(資生堂リサーチセンター)、藤田 欣也(東京農工大学)
詳細は大会ホームページをご覧ください
81名のご参加をいただき、盛況な会とすることができました。
貴重なご講演をいただいた演者の方々に感謝いたします。
OSでは時間に限りがあり、十分に議論ができなかった点がございますが、研究会等で引き続きご議論をいただければと思います。多数のご参加、誠に有難うございました。
(2010/10/06)
本セッションは、力覚提示の新潮流として注目を集める「疑似力覚」に関して、 力触覚の提示と計算研究委員会が主催したOSである。各講演者からは疑似力覚の 生成法や特性、応用システムの紹介がなされた。昆陽氏からは機械受容器の特性 を活かし、振動刺激のみによる摩擦感や粘性感等の生成方法や視覚刺激の併用に よる触運動感覚の生成法が紹介された。南澤氏からは日常的に使用可能な装置の 開発を目指し、身体運動と連携して皮膚感覚を刺激することで物理的制約を低減 した疑似力覚生成法が紹介された。篠田氏からは機械受容器近傍に生じるひずみ エネルギーを再現する疑似力覚生成法が紹介された。加えて、開発時の試行錯誤 の結果や新装置のアイデアまでご紹介いただいた。雨宮氏からは物理量と知覚量 との非線形性を利用した非接地な疑似力覚提示法や装置を試作したうえで得られ た違和感や現象が紹介された。講演後のパネル討論では、疑似力覚の長所として デバイスの小型化・単純化が行いやすい点、短所として生成可能な感覚強度の限 界や静的な力が提示しづらい点が挙げられた。疑似力覚はまだ沢山あるという心 強い話と見つけ方の例が紹介される一方、疑似力覚によるバーチャル空間と現実 空間の不整合など計算側における技術課題も認識された。時間的制約により十分 に議論ができなかったが最終的に81名のご参加を得て盛会のうちに会を終えた。
本OSでは、力覚提示の新たなアプローチとして注目を集めている、知覚特性を利用したバーチャルな 力覚提示について講演およびパネルディスカッションを行う。力覚提示の研究において、これまで様々な動作原理を応用した力覚提示方法が考案されてきた。そのなかで、近年、受容器特性やヒトの触知覚特性を積極的に利用することで、現実とは異なる物理刺激によって現実と同様の力覚(バーチャルな力覚)を提示するアプローチが試みられている。本アプローチは、デバイスの単純化、小型・軽量化につながり、様々な作業現場に適用可能な装置の開発につながることが期待される。